第18章 呼吸

光よりも先に静寂が彼女を目覚めさせた。リノラはそこに横たわり、自分が本当に目覚めたのかどうかさえ分からなかった。空気は重く、静寂は深すぎた。彼女は薄暗い闇を見つめ、頭上の梁のかすかな輪郭をなぞった。梁の一つ一つに、濃い影と埃が浮かんでいた。ようやく息を吸ったと思ったら、まるで肺までもが深く考え込んでいるかのように、ゆっくりとした呼吸だった。
木造の街は、まるで秘密めいた秘密のように静寂に包まれていた。彼女が発するあらゆる音――シフトの擦れる音、板の軋む音――は、遠くまで届く前にかき消され、かすかに彼女の耳に届いた。彼女は見当識障害を抱えながら起き上がり、暗闇の中を駆け抜けた記憶がかすかに目の奥に押し寄せてきた。喧嘩、叫び声、彼女の体重がかかって閉まる扉――すべてが、煙を通して垣間見るかのように、閃光のように蘇ってきた。
喉は乾いていた。彼女はぐっと唾を飲み込み、指先の冷たさに驚きながら両手をこすり合わせた。この辺りの空気は動かず、ただ漂っているだけだった。かすかに木の香りと油の香り、そして何か別の香り――まるで太陽に長くさらされた果物のように、乾ききった甘さ。
最初、彼女はなぜ下の動物たちの声が聞こえないのかと不思議に思ったが、その後ナハラの言葉が思い出された。それが解決されるまで、木造の街には何もないのだ。
彼女はゆっくりと立ち上がった。足元の埃がゆっくりと舞い上がり、ゆっくりと舞い落ちた。埃の一つ一つは、まるで行き先を迷っているかのように漂っていた。スラットの間から漏れる光はかすかで黄色く、床にほとんど届かなかった。静寂は脈打つごとに深まっていく。
彼女の思考はまずヤルナに向かった。荷馬車の中でじっと横たわり、双子が彼女の傍らに寄り添う雌羊。滑らかな内臓、完璧な肺、皆が食べた甘い肉を思い出した。どれも腑に落ちなかった。リノラは、まるで暗唱すれば理解できるかのように、事実を声に出して言った。「食欲旺盛。目は澄んでいる。子羊は健康。腫れもなく、寄生虫もいない。肉は良い。良すぎるほどだ。」
その言葉は古びた空気の中で消えていった。
呼吸が再び浅くなり、彼女は胸に手を当てた。「もう疲れた」と彼女は自分に言い聞かせた。走りすぎ。睡眠不足。でも、その安らぎさえも薄れていた。誰も一緒にリラックスできない。彼女は2日後に結婚するのだろうか?
彼女はドアへと向かった。足取りは柔らかく、慎重だった。長く低い板が彼女の足元で軋んだ。まるで木が、これまで通り渡ってきたあらゆる重みを今も覚えているかのように。彼女が進むにつれて静寂は深まり、ついには自分の足音だけが、生きているものの中で最も大きな音を立てているように思えた。
立ち上がると空気が重く感じられた。まるで夢が毛布よりも重かったかのように、眠れない眠りの鈍い痛みが彼女の体を襲った。
リノラは上のキッチンを探検した。バランスを取るために、滑らかな梁に手を滑らせた。この場所は、ロシムの手を思い出させた。最初の朝、彼がここで働いていた時の手を思い出した。粗い穀物を鍋にかき混ぜながら、食べるのが遅すぎるとからかった。その記憶の温かさに、彼女は驚いた。今、同じテーブルが、土のボウル、すりこぎ、空の水差しと共に、辛抱強く待っていた。まるで考え事をしている途中で凍りついたかのように、すべてが所定の場所に置かれていた。
彼女は棚を探し回り、乾燥して脆くなった小さな穀物の袋と、しわしわになったナツメヤシを一つかみ見つけた。それで十分だった。彼女は鍋に少量の穀物を注ぎ、火打ち石に手を伸ばした。最初の一撃は火花を散らして消えた。次の一撃はかすかにシューという音を立てた。焚き付けが炎に抵抗しているようだった。もう一度火を点けると、かすかな光が残った。彼女はさらに深く跪き、肺が痛くなるまで火口に息を吸い込んだ。ついに、かすかに震える残り火が燃え移り、鍋の縁を舐めるように揺らめく炎へと成長した。
穀物が静寂に反して鋭く砕け散り始めた。その音は衝撃的なほど大きく、死が潜んでいた場所に生命が芽生えたことを告げていた。彼女は少しずつ食べ、温かさが胃袋に染み込んでいく。火が弱まると、カウンターの上の小さな青銅のランタンを見つけた。彼女はその芯を炭に慎重に浸し、灯りが点くまで火を灯した。薄い角板の向こうに、かすかな光が隠れていた。これは後で役に立つだろう、と彼女は思った。自分が苦労して作り出した、ほんのりとした暖かさが。
栄養と温かさが体に染み渡り、彼女の思考は安らぎ始めた。粗いながらも上質の穀物、ナツメヤシの甘さが、その鋭さを和らげる。昨日何か食べただろうか?それが彼女の衰弱の原因かもしれない。しかし、体が落ち着くと、ある考えが再び頭に浮かび始めた。
呪い。
死んだ生き物はすべて暗闇の中にいた。馬小屋。ヤルナの馬小屋。壁際の薄暗い隅。「暗闇自体が呪われているのかしら?」彼女は声に出して囁いた。その声は彼女を驚かせた。小さく、しかし空っぽの廊下に驚くほどはっきりと響いた。「それとも…何かが命を奪っているのかしら?」
彼女の言葉は返答もなく宙に浮いた。
彼女は胸に手を当てた。心臓が一度、二度鼓動を打ち、そして自分の注意力に押しつぶされそうになった。深く息を吸うと、少しだけ痛みが走った。痛みというよりは、呪いを挑発したという意識が痛んだ。
ヤルナのように眠れただろうか?
残酷な考えが、思わず頭をよぎった。このまま眠り続けて、目覚めずにいられたのだろうか?
「いいえ」彼女は、その言葉を絞り出してささやいた。「いいえ」
彼女は静寂の中で耳障りな音を立てて鋭く息を吐き、その考えを押しやった。
彼女はランタンを見つめた。静寂の中でも、炎は低く揺らめき、弱々しく揺れていた。見つめる時間が長くなるほど、ランタンの炎は小さく見えた。
鋭い恐怖が彼女を襲った。闇そのものを確かめなければならない。
脈拍は再び落ち着きを取り戻したが、肌はまだチクチクしていた。粗い穀物を最後に一口食べた。その動きは、慎重で、地に足をつけ、反抗的だった。味は今や苦かったが、それが彼女を支えていた。
彼女が火を灯した料理の火は既に消えていた。そこで彼女はランタンを持ち上げ、上の入り口へと向かい、傾斜路を降りた。一歩ごとに彼女の体重がかかり、空虚なうめき声が響き、まるで何かが飲み込まれたかのように、その音は虚空へと消えていく。彼女は一番近くの梁に指を滑らせた。木は冷たく乾いていた。「覚えていることを見せて」彼女は半分祈り、半分懇願するように囁いた。
彼女が1階に着くと、光の端はかろうじて足元を越えた。廊下自体が光を拒否しているかのようで、日光は差し込もうとしなかった。空気は彼女の周囲に押し寄せ、新鮮なピッチの香りが濃く漂っていた。
彼女はゆっくりと歩き、柱ごとに立ち止まった。最初の数本はざらざらとしていて、指先に木目が刻まれ、古骨のように乾いていた。奥に進むにつれて、表面は滑らかになり、ツルツルと滑り、かすかに湿っていた。息が荒くなった。彼女は無理やり呼吸を続け、恐れるな、勇気が必要だと自分に言い聞かせた。しかし、胸の奥の恐怖は深まり、一呼吸ごとに息は細くなり、浅く、満たされない。
小さな火は揺らめき、まるで感じることのできない流れに巻き込まれたかのように横に傾いていた。リノラは取っ手をしっかりと握りしめ、前に進んだ。両側の小屋は空っぽで、藁の切れ端と散らばった蹄の跡だけが、過去の人々の足跡を刻んでいる。彼女が出すあらゆる音 ― 足音、息遣い、指先のかすかな擦れ ― が増幅され、そしてあっという間に消え去っていくようだった。
彼女は再び立ち止まり、広い梁に手のひらを平らに当てた。木材は今や滑らかで、彼女の手のひらの下でかすかに油っぽくなっていた。触れた部分の皮膚がチクチクした。身震いが走り、彼女は身を引いて廊下の先を見た。前方の光は薄暗くなり、ほとんど見えなくなった。
ヤルナの屋台に着く頃には、恐怖のあまり呼吸が浅くなり、苦しくなっていた。ランタンの炎はパチパチと音を立て、脆い青い縁へと縮んでいった。空っぽの水槽の横にしゃがみ込み、脈の音が耳に響いた。そして彼女は悟った。肺が詰まったのは恐怖のせいではなく、空気そのもののせいだった。
肺が空っぽに感じられ、まるで空気が入り込まないようだった。呼吸は浅くゆっくりと進み、目に見えない重みに胸が締め付けられる。彼女はしゃがみ込み、個室の柱に体を預けた。辺りは酸っぱい匂いが充満し、静寂がはっきりと感じられた。
その時、彼女はようやく理解した。最初はゆっくりと、そして突然に。木の滑らかさ、湿気ではない湿気、奥深くへと入っていくにつれて薄れていく光。彼女の思考は激しく動き始めた。
これは腐敗ではない。梁は空気中の生命力を吸い上げ、木目に閉じ込めていた。油でも、ピッチでもない。木はかつてこの空間を満たしていたあらゆる生き物の息吹を記憶していた。そして、それを閉じ込め、奪い取っていたのだ。
「森は覚えている」と彼女は囁いた。その言葉は唇から震えていた。ロシムの声が彼女の心にかすかに響いた。もはや比喩ではなく、啓示となっていた。
彼女は今、理解した。それは呪いでも、怒りでも、荒廃でもなかった。完璧だった――完璧すぎるほどに。壁の密閉は完璧だった。漆喰はあらゆる亀裂を埋めていたが、同時に空気から生命を奪い――そして、生き物は何も残らなかった。ランタンの炎さえも――消え去った。
闇が彼女を覆い尽くした。呪いの本質を知りながらも、それは彼女を蝕んでいた。胸が締め付けられ、彼女は大きな扉へと視線を向けた。その輪郭は、虚空に浮かぶ記憶の影だった。もう一度弱々しく息を吐き、ヤルナの屋台から一歩踏み出した。
一歩一歩が重くなっていく。空気が肋骨に押し付けられる。歩けば歩くほど扉は遠ざかっていくように感じられた。まるで心の残酷な罠のように、近づくにつれて小さくなっていく。しかし、リノラは集中を保った。一歩。そしてまた一歩。体は止まれと訴えるが、意志はそれを拒んだ。
視界がぼやけ始めた。彼女は回転する暗闇から目を閉じ、胸の締め付け感に抗いながら、手を伸ばした。触覚だけで道を探った。湿って冷たい柱が手の甲を撫で、彼女を導いた。
そして――掛け金が開いた。彼女は力なく震える手で、それを手探りで掴もうとした。胸が激しく鼓動し、視界が狭まる。彼女は残された力を振り絞って引いた。一筋の光が差し込み、水のように床にこぼれ落ちた。彼女はその光に身を震わせながら、その中へと崩れ落ちた。
最初の息は燃えるように痛んだ。二度目の息は胸に突き刺さり、痛んだ。一陣の風が隙間から吹き抜けた。冷たく、荒々しく、そして生き生きとした。木はまるで彼女と一緒に息を吐くかのように、きしんだ。
「彼らは暗闇で死んだんじゃない」と彼女は囁いた。「息をせずに死んだのよ」
彼女は長い間そこに横たわっていた。冷たい空気が顔を洗い流し、その味は鋭く清らかだった。胸はゆっくりと貪欲なリズムで上下し、一呼吸ごとに小さな奇跡が生まれた。目が慣れてくると、戸口から差し込む光が刺すように痛んだ。埃が金色のミバエのように舞い上がっていた。
光に辿り着いた今、ようやく彼女は自分がどれほど近づいていたかを悟った。もう少しだけ静かな空気を吸っていたら――誰も彼女を見つけられなかっただろう。ロシムはどこを見ればいいのか分からなかった。彼女は迷える者の一人となり、つい先ほど名付けた呪いに巻き込まれていただろう。
震える手で、彼女は体を起こした。手足は力なく、頭は軽かったが、息を吸うたびに力が戻ってきた。彼女はドアの方を向き、肩に力を入れて無理やり開けた。蝶番が悲鳴を上げて、陽光が部屋中に差し込むまで。激しい風が部屋全体に充満し、廊下を駆け抜け、埃を巻き上げ、リボンのように舞い上がった。
彼女は影が移り変わるのを見守った。腐ったような古臭い匂いは、広々とした土と緑の生命の香りに追い払われた。今、リノラは確信を持たなければならなかった。彼女は広い空間を下り、ヤルナの屋台へと向かった。ゆっくりと歩きながら、空気を確かめた。呼吸するたびに、より楽に、より甘く感じられた。
彼女は「恐怖」など感じず、肺いっぱいに空気を吸い込み、屋台に辿り着いた。空気が再び鳴り響き、木の板が膨らみ、壁が眠りから覚めたように長く低いうめき声をあげているようだった。
リノラは安堵で目眩がするような微笑みを浮かべた。「今どこにいるの、呪いの女?」と挑発するように言った。
彼女は一度、信じられないような、柔らかく微笑んだ。その笑い声は広大な部屋に響き渡った。厩舎は再び息を吹き返し、彼女もまた息を吹き返した。彼女はヤルナの厩舎の脇にしばし立ち止まり、光が床をゆっくりと進んでいくのを見守った。空気が彼女の歩みを優しく、そして確実に導き、やがて視界は輝きで満たされた。
外では太陽が待っていた。リノラは髪を風になびかせながら太陽の中に足を踏み入れ、再び生ける世界に身を委ねた。
彼女は扉のそばに腰を下ろした。背中にはまだ木の温もりが感じられ、太陽の光が肌に照りつけていた。呼吸はゆっくりと、そして安定し、もはや息苦しくはなかった。彼女はロシムに、呪いの正体を伝えなければならなかった。それは裁きではなく、あまりにも完璧に作り出された過ちだったのだ。
静かな感謝の気持ちが彼女を満たした。死によって真実を囁いてくれたヤルナに。記憶を留めてくれた森に。今、再び彼女の中を駆け巡る息に。
彼女は目を閉じ、優しくシンプルな祈りをささやいた。「ありがとう。」
風が再び吹き始め、開いた戸口から暖かさが運ばれてきた。木造の街の奥深くまで太陽の光が届き、床を揺らめきながら、かすかな魂のように舞い上がる小さな粒子を揺らした。
一瞬の時間が過ぎると、リノラは立ち上がった。最初は足が震えていたが、一歩ごとに力が戻ってきた。彼女は扉から背を向け、屋敷へと続く小道を進んだ。太陽は高く昇り、空気は生き生きとしていた。背後の木が、まるで別れを告げるかのように、一度きしんだ。
そしてリノーラは、生きている者たちのところへ戻って歩き続けた。